私は東京には大学からずっと住んでいる。
なんとか東京の街に受け入れてもらえたと思っている。
だが、それまでは東京という街はあまりに大きく、ビジネスを始めるにあたって圧倒され続けた。
自分を見失い、自分探しをして模索してきた。
だが東京はそんな甘くなかった。


東京は大阪や名古屋を含め、あらゆる日本のどの都市よりも成功者で溢れかえっている。
地方回帰だ、地方創生だ、東京ばかりが人生ではないと言われても、現実問題、仕事で成功するには東京が圧倒的に優位だと思う。

なぜ関西で創業された大企業がみな東京に本社機能を移すのか?
ましてやこのインターネット時代のどこでも一律に最新情報を得られるというのに。
それは人がいるからに他ならない。
成功者がたくさんいる東京で仕事をするのが一番成功できるからだ。

東京一極集中の問題はこの際置いておきたい(あまりに人が多すぎるとは思う)。
しかし、成功を夢見て、チャンスを掴めるのが東京のいいところだ。
その裏には成功者の数の何倍も敗北者がいるだろうが、チャンスは山ほど転がっていることは動かせない事実だ。
欲望が渦巻く東京で勝ち抜いていくことが、大きな成功につながる。
人口とエネルギーの分だけ成功したときの大きさは半端ないものになる。


東京が嫌いだろうが好きだろうが、東京を征服することは欠かせない。
東京に肌が合わなくても、東京で成功することは可能だ。
客観的に東京を見ることができる。
東京に憧れて夢敗れる人間は、客観性を失った人たちだ。
だから、東京が嫌いだからこそビジネスがうまくいくとも言える。

ビジネスの成功は客観性と冷静さを持てるかだ。
それを失ったらおしまいだ。
成功を収めていい気になって浮かれて、後の失敗につながる例はたくさんあるが、それは客観性と冷静さを失ったから。

しかし、自分探しをいつまでも東京でしていたらいけない。
自分探しをするってことは自分を見失っているってことだ。
そんなことをするために東京は存在していない。
チャレンジするために存在している。
自分探しは甘すぎる行為だ。
自分が探せたら行動に移すと言わんばかりに。
逆に自分を探しているから行動していないという言い訳に聞こえる。

せっかく東京というフィールドに立っているのだから、自分探しみたいな甘い考えはすぐ捨て去るべきだ。
そんな人間が、自分探しという名目で成功セミナーや起業セミナーに通っても、何にも身につくはずがない。